Lemoがオーガニックコットンを選ぶ理由

Lemoがオーガニックコットンを選ぶ理由

「サスティナブルです」といってオーガニックコットンを使用した製品をよく見かけるようになりました。

オーガニックコットンはなぜサスティナブルといわれるかというと

コットンになる綿花の栽培が、従来の方法だと環境負荷や生産者の負担が非常に大きいためです。

そういった問題を解決する方法の1つがオーガニックコットンです。

 

綿のTシャツ1枚つくるのに3年分の飲み水

綿は栽培に最も水を必要とする農作物といわれています。

Tシャツたった1枚つくるのに、人間ひとりが3年間で飲む量の水を使用します。ジーンズとなるとなんと10年分。

栽培に大量の水を必要としますが、綿栽培が多く行われているインドや中央アジアはもともと水資源が不足している地域。

ほかの地域でも綿栽培に水資源を多用することで起こる、河川や湖など水資源の枯渇も問題になっています。

日本は水が豊かな国なので、水が足りていない感覚はあまりないかもしれませんが、

実際には世界人口の3分の2の人々が水不足に直面しているという統計もあります。

 

数年前、世界で4番目に大きい塩湖、アラル海の綿栽培による枯渇はとてもショッキングで話題になりました。

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引用元:http://simurgtravel.com/the-aral-sea

なんと、以前の10%ほどの大きさに。この写真ももう8年前の状況なので、いまはもっと小さくなっているのではないかと思われます。。

 

インダス川でも97%が綿栽培に使用されている状況だそう。

そのように水を大量に使う綿栽培は、生産国の人々の飲み水など生活に必要な水資源を奪っているということなのです。

 

オーガニックコットンの栽培は従来の綿栽培より91%も使用する水を削減できるため、水資源を守ることができ、持続可能性があるとされています。

 

大量の農薬・肥料・殺虫剤を使用している

綿栽培には大量の肥料・農薬を必要とします。

殺虫剤に関しては、なんと全世界で消費される殺虫剤の16%が綿栽培に使われているとも。それだけ薬品を加えないと本来は大量生産の難しい、デリケートな作物なんですね。

化学肥料や農薬は土壌や河川を汚染します。

さらに綿栽培が多く行われている地域は識字率が低く、

生産者は強力な薬品の危険性を知らずに、防護服なども身に着けず散布し、大量に浴びてしまっているのが現状。

そうするともちろん罹患のリスクが非常に高まり、健康被害がたくさん報告されています。

それが原因で、インドの綿農家の人々の平均寿命は35歳。

インド人の平均寿命は地域にもよりますが、だいたい69-70歳なので、とても短命となってしまっていることがわかります。

綿農家だけでなく、空気中から飛散し、綿栽培をしている地域全体で健康被害が問題になっています。視覚障害や咽頭がん、女性は流産や奇形児の出産も。

また学校に行かせず、低賃金もしくは無給で労働させる、児童強制労働も問題です。

後述しますが、オーガニックコットンには認証機関があり、認証を受けるには児童労働や労働環境の基準をクリアする必要があるので、オーガニックコットンは労働環境にも配慮されています。

 

大量の化学薬品が自然界に

 短いですがとても衝撃的な動画があります。

コットンだけに限りませんが、生地を作る過程では漂白剤や染料が必要です。

綿栽培がさかんな国は途上国が多く、薬品や汚染された水を処理して排水する整備が整っていません

そういった地域では未処理のまま河川に流され水質汚染を招いています。

認証を得たオーガニックコットンは使用する化学薬品も管理されているので、こういった被害も抑えられます。

 

オーガニックコットンの基準とは?

オーガニックコットンと表記するには決められた基準をクリアすることが必要です。

特に選びたいのが、「GOTS認証」などの認証取得しているオーガニックコットン。

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GOTS認証・・Global Organic Textile Standard(オーガニックテキスタイル世界基準)原料の収穫から環境に優しく社会的に責任のある製造を経て、消費者に信頼できる保証を与えるラベリングに到るまで、「繊維製品が正しくオーガニックである」という状況を確保する世界的なルールを定めるために開発されました。

 

GOTS認証はトレーサビリティ(生産過程の追跡)が保証されています。

認証を受けた原料のみ使用する、オーガニック認定原料の使用量は70〜100%、一般製品からの移染、汚染、混入を防ぐために一般製品から隔離するといった厳しい基準が設けられています。

オーガニックコットンを選ぶからには確実に環境を配慮しているものを選びたいので、判断基準としてぜひチェックしてみてください。

 

また、OCS(Organic Content Standard)という認証もあります。

OCSは、オーガニック原料100%の「OCS100」と5〜95%未満の「OCSブレンド」の2つがあります。

 

購入する前に考えてみませんか?

綿栽培の環境負荷が大きいことから、コットンの浪費を減らすことが必要とされています。

なんでも簡単に安く大量に手に入れられるようになった現代。

しかし、なぜこんなに安いのか?どんな生地からできているのか?とその背景まで配慮し、買い物を選択したいもの。

洋服をはじめとする布製品、日用品はできるだけオーガニックコットンや再生繊維を選んだり、古着やセカンドハンド(リユース)を利用することも検討するのもいいですね。

Lemoはそんな生産背景まで配慮して消費行動=エシカル消費が当たり前になっていくことを目指しています。

 

少しずつでも、できるところから、取り組んでいきましょう!

 

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